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日本国憲法


Constitution of Japan

 憲法という言葉には、日本国憲法という意味で使われる場合と、歴史上や諸外国のものを含めた意味で使われる場合とがある。さらに、憲法の重要な特性は、その最高法規性にあるが、そこから転じて、ある団体(例えば会社)の憲法という形で比喩的に用いられることもある。日本国憲法についていえば、君主ではなく国民を制定主体とするものであり、明治憲法(大日本帝国憲法)が欽定憲法であったのとは違って、民定憲法属する。また、憲法の力によって国家権力を制限して人々の自由を守るという考え方立憲主義呼ばれるが、日本国憲法明治憲法よりもはるかに立憲主義的である。近代憲法の基本原理といえば、国民主権、人権尊重、権力制限などを指すが、欧米で形成されたこれらの原理は、日本国憲法にも取り入れられている。また日本国憲法は、規範のレベルでは徹底した平和主義の立場をとっており、しばしば平和憲法と呼ばれる。さらに明治憲法と違って、地方自治について明文の定めを置いている。なお、日本国憲法は1946年11月3日公布、47年5月3日施行された。「天皇、戦争の放棄、国民の権利及び義務、国会、内閣、司法、財政、地方自治、改正、最高法規、補則」の11章(103条)からなる。




朝日新聞社
「知恵蔵2009」
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