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始め・初め
【はじめ】


[名]


[1]物事の起こり。最初。始まり。
[例]「それをまた同じ湯にさし入れてさらめき、湯にはじめのごとく茹(ゆ)づれば」〈今昔・二八・二〇〉
[訳]「(僧の禅智内供(ぜんちないく)は)それ(=鼻)を再び同じ湯に入れてさらさらと音を立てて、湯で最初のようにしてゆでると」
[2]以前。前。先。
[例]「参内(さんだい)のはじめより、大きなる鞘巻(さやまき)を用意して」〈平家・一・殿上闇討〉
[訳]「内裏(だいり)に参上するから、大きなつばのない短刀を用意して」
[3]順序の一番目。第一。主要なもの。
[例]「これをはじめの難とすべし」〈源氏・帚木〉
[訳]「これを第一の欠点とするのが適当だ」
[4]事の次第。一部始終。いきさつ。
[例]「やうすを問へばはじめをかたる」〈西鶴・好色一代男・四・三〉
[訳]「ようすを尋ねると、事の次第を話す」
[5]〔副詞的に用いて〕始めに。以前に。




東京書籍
「全訳古語辞典」
JLogosID : 5071598