侍り給ふ
【はべり-たま・ふ】

はべり-たま・ふ【侍り給ふ】(―タマ(モ)ウ)
((動詞または補助動詞「はべり」の連用形+尊敬の補助動詞「たまふ」))<一>⇒はべりたうぶ<一>
[例]「左衛門督(かん)の君、宰相の中将、左大弁などはべりたまひて」〈宇津保・国譲・下〉
[訳]「左衛門の督の君や、宰相の中将、左大弁などがお仕え申し上げていらっしゃって」
<二>⇒はべりたうぶ<二>
[例]「今となりては、心苦しき女子どもの御上(うへ)を、え思ひ捨てぬ、となんなげきはべりたまふ」〈源氏・橋姫〉
[訳]「今となっては、気の毒な娘たちのお身の上を、見捨てることはできない、とため息をついていらっしゃいます」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5071909 |