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営む
【いとな・む】


[他][マ四]ま/み/む/む/め/め


[1]忙しく物事を行う。精を出す。努める。
[例]「少しも益(やく)のまさらんことをいとなみて」〈徒然・一八八〉
[訳]「せめて少しだけでも利益の増えるようなことに精を出して」
[2]作る。作りととのえる。また、用意する。
[例]「いはば、旅人の一夜(ひとよ)の宿りを作り、老いたる蚕(かひこ)の繭(まゆ)をいとなむがごとし」〈方丈〉
[訳]「(年老いた身になってさらに晩年の住居をつくったことは)言うならば、旅人が一晩の(仮に泊まる)宿をこしらえ、老いた蚕が繭を作るようなものである」
[3](仏事などを)執り行う。勤める。
[例]「ねんごろに後の御事をもいとなみ給うしが」〈源氏・夕霧〉
[訳]「心を込めてご法要までも執り行いなさったが」
<参考>「いとなぶ」ともいう。




東京書籍
「全訳古語辞典」
JLogosID : 5074402