全訳古語辞典 か行 け 29 懸想人【けさう-びと】 [名] けさう-びと【懸想人】(ケソウ―)人に思いをかけている人。恋をしている人。求婚者。[例]「けさうびとなどはさしも急ぐまじけれど」〈枕草子・心もとなきもの〉[訳]「(自分に)思いをかけている人などならば、(返歌を)それほど急ぐ必要はないだろうけれども」<参考>「懸想人」が相手を恋しく思っている主体を指すのに対して、恋しく思う相手のことは「思(おも)ひ人(びと)」という。 東京書籍「全訳古語辞典」JLogosID : 5076348