御覧ぜらる
【ごらんぜ・らる】
((動詞「ごらんず」の未然形+受身・尊敬の助動詞「らる」))[1]〔「らる」が受身の場合〕ご覧いただく。お目にかける。
[例]「はづかしく心づきなきことは、いかでかごらんぜられじ」〈枕草子・細殿にびんなき人なん〉
[訳]「きまり悪くいやなことは、どうにかしてお目にかけないようにしよう」
[2]((中世以降))〔「らる」が尊敬の場合〕ご覧になる。
[例]「主上は御涙にくもりつつ、月の光もおぼろにぞ
ごらんぜられける」〈平家・六・小督〉
[訳]「天皇はお涙で目が曇って、月の光もかすんで
ご覧になった」
 | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5078117 |