自然
【じ-ねん】
((呉音))<一>[名]<二>[副]
((呉音))<一>本来そうであること。おのずからそうなること。天然のままであること。
[例]「極楽界の七宝(しちほう)の池のじねんの荘厳(しゃうごん)をも我れ皆見る」〈今昔・五・二四〉
[訳]「極楽世界の七種の宝物の池の天然のままである美観をも、私はすべて見る」
<二>しぜんに。おのずと。ひとりでに。
[例]「西金堂におはしますじねん湧出(ゆじゅつ)の観世音」〈平家・五・奈良炎上〉
[訳]「金堂の西にあるお堂にいらっしゃるしぜんに現れ出た観音像」
 | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5085122 |