全訳古語辞典 や行 よ 41 吉野(よしの)なる 夏実(なつみ)の川の 川淀(かはよど)に 鴨(かも)そ鳴くなる 山影(やまかげ)にして【よしのなる】 〔〔和歌〕〕〈万葉・三・三七五・湯原王(ゆはらのおほきみ)〉[訳]「吉野にある夏実の川の流れの淀みで、鴨が鳴くのが聞こえる。山の陰で」<参考>「鳴くなる」は鳥の声が聞こえてくる意。聴覚的なイメージが鮮明な歌。 東京書籍「全訳古語辞典」JLogosID : 5091163