あざけ・る
【あざけ・る】

<一>[自][ラ四]<二>[他][ラ四]ら/り/る/る/れ/れ
<一>
[1]声をあげて詩歌を吟ずる。
[例]「◎月にあざけり、風にあざけること絶えず」〈後拾遺・序〉
[訳]「◎(昔の人も今の人も歌を)月に興じて吟じ、風に興じて吟じることが絶えない」
[2]大きな声を出す。
[例]「后も咲(ゑ)みあざけらせ給ひけり」〈今昔・二〇・七〉
[訳]「后も大きな声を出してお笑いになられた」
<二>ばかにして笑う。あざ笑う。嘲笑(ちょうしょう)する。
[例]「あさみ笑ひ、あざける者どももあり」〈更級〉
[訳]「見下して笑ったり、あざ笑う者たちもいる」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5091984 |