母親のことをママと呼ぶ理由

世界の言葉を調べてみると、母親のことをママと呼ぶ国は驚くほどたくさんあるのがわかります。
たとえば、英語ではママ、ロシア語はマーマ、スペイン語はママー、イタリア語はマンマ、フランス語はママン、ギリシア語はマンメー、中国語でもマー、そして南米の先住民族の間でもママ。
日本だけがママと呼ばないのか調べてみると、昔は乳母のことをママと呼んでいたそうです。
ではなぜ、これほどまでにママという単語がポピュラーなのでしょうか。
その理由は、どうやら赤ちゃんが発音しやすいからのようです。赤ちゃんは言葉をしゃべる前にも「アー」という言葉をよく発しています。アーと言う前に、一瞬口を閉じれば「マ」という音になります。これが重なれば「マーマ」となりますね。
赤ちゃんの発育過程は万国共通ですから、どの国でも「マーマ」は赤ちゃんが発音しやすい言葉ということになります。
おっぱいを欲しがるときに発した「マーマ」こという言葉を「母親」という単語と結びつけただろうと容易に想像できますね。
「ママばかりで、ちっともパパと呼んでくれない」
こう嘆くお父さんも、「ママ」は赤ちゃんにとって簡単な言葉なのだとわかれば、納得できるのではないでしょうか。

![]() | 角川学芸出版 「花マル雑学塾」 JLogosID : 5145025 |