相撲の土俵に徳俵がある理由

相撲を見ていると、土俵の徳俵で救われているケースがありますね。この徳俵は、正面、向こう正面、東、西にひとつずつ、合計四つあります。土俵はまん丸のほうがつくりやすいし、勝負の判定もしやすいと思われますが、なぜ、わざわざ徳俵があるのでしょう。
かつては、相撲は屋外で行われるものでした。そのため、雨が降ると、土俵内に水がたまってしまいます。そこで、土俵の四か所に取り外しのできる俵をつくり、雨水を流し出すようにしました。その名残が、現在の徳俵です。
この俵に足をかけると「残しやすい」ため、いつからか、徳俵と呼ばれるようになったのです。

![]() | 角川学芸出版 「花マル雑学塾」 JLogosID : 5145036 |