マヨネーズが常温で腐らないのはなぜ?

卵は殼を割ってしまうとタンパク質が細菌によって分解されます。つまり腐敗が起こるわけです。マヨネーズの主原料は卵。でも、どうして保存料が入っていないマヨネーズが常温で腐らないのでしょうか。
マヨネーズは卵のほか、サラダ油、酢、塩でつくられます。このなかで腐敗を防いでくれるのが、酢なのです。酢の成分である酢酸には強い殺菌力があります。市販のマヨネーズにはこの酢が原料の三割を占めており、大腸菌や食中毒の原因にもなるサルモネラ菌などを植えつけても、二四時間以内に死滅させてしまうという実験結果が出されています。
保存料や着色料などを使わないこと、加熱殺菌を行なわないことが、一般に市販されているマヨネーズのJAS規格。だから、マヨネーズは安心して食べられる食品というわけです。ただし、サラダ油は空気に触れると変色したりニオイが変わったりします。保存するときには、中の空気を抜いて、できるだけ空気に触れさせないようにすることが、おいしさを保つコツになります。

![]() | 角川学芸出版 「話を盛りあげる究極の雑学」 JLogosID : 5180246 |