初めて女性専用車両ができたのは?

ラッシュ時の電車内の痴漢はいつの時代も女性の大きな悩みですが、最近では東京・大阪などの大都市圏で「女性専用車両」の導入が進んでいます。
おおむね女性に好評ですが、男性の一部からは「残りの車両に詰め込められる男の身にもなってほしい」とか「男性専用もつくらないと男女差別だ」などの苦情もあがっているといいます。では、この女性専用車両は、いつ、どこで初めて導入されたのでしょうか。
意外にも結構古い話で、一九一二年に甲武線(現在のJR東日本・中央線)で導入されたのが最初です。当時沿線には、お茶の水師範付属女学校、学習院女学部、雙葉(ふたば)女学校など多くの名門女学校があり、不埒な男性からの痴漢行為から女学生を守る目的で設置されました。その後、一度廃止されたのですが、中央線では、戦後すぐの一九四七~一九七三年の間にも女性専用車が登場します。現在は再び廃止になっています。
しかし、女性専用車輌が痴漢問題の深刻化に伴い、現代になり復活したことは、なんとも情けない話です。

![]() | 角川学芸出版 「話を盛りあげる究極の雑学」 JLogosID : 5180418 |