小さい恐竜もいたの?

一般的には、恐竜は大きいものというイメージがあるようです。『国語大辞典』(学習研究社)にも、恐竜の項目には「中生代に生存した大きなハ虫類、体長は二〇メートル」とありますが、これは誤り。
恐竜学(古生物学)の定義では、恐竜とは、中生代に棲息した二本あるいは四本足のハ虫類で、正面から見て足が真っすぐな生物とされています。ですから、同時代に棲息していたトカゲやワニのような生物は、足ががに股だったために、恐竜ではなく単なるハ虫類とされるのです。また、同時代に空を飛んだプテラノドンなどのハ虫類も恐竜ではなく「翼竜」、海中で棲息した魚のようなハ虫類は「魚竜」、もしくは伝説のネッシーのような「海生ハ虫類(海竜)」と区別されているのです。
この「足が真っすぐ」という点が、恐竜の発達に大きな意味を持ち、二足歩行を可能とさせたのです。
このように、大きさは恐竜の定義にありませんので、最も古い恐竜のグループ、古恐竜類のエオラプトル(別の呼び方ではイオラプターは、体長約一メートル、重量一〇キログラム程度でした。
現時点で確認されている最小の恐竜は、ジュラ紀に生存したコンプソグナトゥスです。鳥に似た形で大きさはニワトリ大、小さな卜カゲや昆虫をエサとしていました。

![]() | 角川学芸出版 「話を盛りあげる究極の雑学」 JLogosID : 5180482 |