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結婚式に招かれていたのに、不幸があったとき


昔から「祝儀と不祝儀が重なった場合は不祝儀を優先する」とされています。そして、おめでたい結婚式だというのに、「不幸がありまして」とはあえて伝えないのがしきたりだという考えがあります。「やむをえない事情がありまして、出席をとりやめさせていただきます」というべきとされてきました。
相手が年長者ならそれで真意は伝わるかもしれませんが、最近はどうでしょうか。かえって、「実は身内に不幸がありまして……」とか「故郷でおじが亡くなりまして」のように、率直に伝えるほうが自然ではないでしょうか。
親しい間柄なら、本人に直接伝え、「せっかくのおめでたい席なのに、ごめんなさいね。あらためてお祝いにうかがいます」とお詫(わ)びの言葉も伝えるようにします。
反対に、葬儀より結婚式を優先したいという場合は、「都合がつきませんので。あらためてお悔やみにうかがわせていただきます」というだけにしたほうがいいでしょう。




角川学芸出版
「社会人話し方マナーとコツ」
JLogosID : 5200160