私は宿命的に放浪者である私は古里を持たない
【名言名句】
私は宿命的に放浪
者である私は古里を持たない
【解説】
名作『放浪記』の冒頭。自伝ともいうべきこの作品に接すれば、この言葉が決してセンチメンタルな感情ではなく、すさまじい人生の中から生まれた実感と知るべきであろう。
このひと言が林芙美子の人生と作品すべてを語っているといってもよい。「人生は放浪であり、宿命である」というような、物知りぶった、とってつけたようなこじつけは、林の実人生の前には全く意味のないことである。
【作者】林芙美子
【生没年】1903~51
【職業】作家
【出典】『放浪記』
【参考】『放浪記』は昭和三十年から『女人芸術』に載り、大変な評判となった。
| あすとろ出版 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450444 |