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自由と申すものは天帝が人間に与えたもうた最も高価な賜物の一つ


【名言名句】
自由と申すものは
天帝が人間に与えたもうた最も高価な賜物の一つ

【解説】

 人間は生得的には自由であるはず。しかし、セルバンテスは三十歳前後の五年間、トルコの海賊に捕らわれて、アルジェで捕虜生活を経験した。何度も脱走を図ったが失敗して、最後は莫大な身代金を払って自由の身になった。
 その捕らわれの生活は、人間に訪れうる最大の不幸を実感させるに十分すぎるほどであった。自由になったとき、セルバンテスは神に感謝したにちがいない。かせがなく、自由にふるまえることが、どんなに喜ばしく、うれしいものか。また、それを購うのがどんなに高価につくものか。これを踏まえて、ドン・キホーテに語らせたのだ。
【作者】セルバンテス
【生没年】1547~1616
【職業】スペインの作家
【出典】『ドン・キホーテ』




あすとろ出版
「名言名句の辞典」
JLogosID : 5450465