古人云く「聞くべし、見るべし」又云く「経ずんば、見るべし、見ずんば、聞くべし」
【名言名句】
古人云く「聞く
べし、見るべし」又云く「経ずんば、見るべし、見ずんば、聞くべし」
【解説】
人の言っていることをよく聞くこと。しかし伝え聞くよりは直接に見るほうがよい。見るよりは経験したほうがよいのだが、まだ経験したことがないなら、せめて見るのがいいし、見たこともないなら、せめて聞くだけでもよい。
曹洞禅の基本といえよう。
【作者】道元
【生没年】1200~53
【職業】曹洞宗の開祖
【出典】『正法眼蔵随聞記』
【参考】『正法眼蔵随聞記』は道元の法を継いで、永平寺二代となった懐奘が師道元の言葉を筆録したものである。『随聞記』とは聞くに従って記録したものという意味であるが、人に示すために書かれたものではなく自分の心の指針として師の教えを書きとめたもので、懐奘は、生前は弟子たちにさえこの書を示さなかったそうである。難解な道元の思想をよくまとめ、平易に伝えている。
| あすとろ出版 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450484 |