江差別院
【えさしべついん】

檜山地方江差町字本町にある寺。浄土真宗本願寺派。本尊は阿弥陀如来。開創は安政5年,箱館願乗寺の堀川乗経が濁川村(現上磯町清川)開墾の許可を得て,翌年,但馬・加賀・越前・能登からの移住者374名とともに開墾に従事し,万延元年に,農夫の教導のために願乗寺休泊所と称して一坊を創立したのに始まる。文久2年に休泊所を宣法庵と改称。ところが,明治2年の版籍奉還により土地を開拓使に返還し,農夫も帰国したために,檀信徒が減少し廃寺同然になりつつあった。それを明治11年に江差在住の近江商人らの請願により濁川村から当地に移転し堂宇を新築落成した。翌12年本山の直轄寺となり,本願寺別院と改称された。明治26年の檀信徒数は750人,境内地は1,843坪(北海道寺院沿革誌・江差町史6)。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7001007 |





