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帯広広小路
【おびひろひろこうじ】


帯広市にある街路。市の中心部にあり,南8・9丁目の境通りを挟んで西2条通から大通まで,東西方向に延びる長さ200mの商店街を指す。地内の45店舗のうち衣料関係が半分を占め,昭和55年に道内初の全蓋アーケードが作られた。これを機にタウン8(エイト)広小路と称し,駅前に続く平原通商店街とともに,帯広最大のショッピングセンターを形成する。広小路の発展は帯広駅の開設(明治38年)と関係が深い。明治16年の依田勉三による晩成社移民以来,北の十勝川水運とこれに沿う現国道38号が交通幹線であった。これを背景に南方の電信通(晩成社に通ずる南5・6丁目の境通りで東西方向)に商店街が形成され,電信通商店街として存続する。帯広駅開設後は,電信通から駅に向かう大通に商店が進出し,大正~昭和初期には大通に中心が移った。この頃から大通と西2条を結ぶ現在の広小路にも商店が進出した。ここの商店は大通に対抗するため夜店を商店の前に開設し,夜の客を集めるのに成功,夜店通りの名で親しまれた。当初は多種類の商店が軒を連ねたが,やがて露店との競合の少ない衣料関係が残った。昭和4年頃,露店のイメージが強いことから,東京上野の広小路にあやかり広小路と改名,翌年にはデパートも近くに進出,中心商店街に発展していった。戦後さらに駅に近い平原通商店街がバス交通の利便と駐車場を設けて発展すると,これに対抗して全蓋アーケード・カラー舗装路・店舗改装を進め,風格ある商店街となった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7001634