丹頂鶴自然公園
【たんちょうづるしぜんこうえん】
釧路市鶴丘にある自然公園。国内唯一のタンチョウヅルの人工孵化地で,釧路空港に近接した国道240号(まりも国道)沿いにある。市教育委員会の所管であったが,現在は市動物園が管理する。昭和30年冬の大雪で,求餌ができなくなった絶滅寸前のタンチョウヅルを保護する気運が高まり,同32年現在地に7haの土地を求め,南北180m・東西340m,高さ3mの金網をめぐらした自然公園が民間募金で完成した。翌33年野生のタンチョウヅル7羽を飼育したのがはじまりで,同40年代には人工孵化にも成功し,現在3代目のタンチョウヅルが成鳥となっている。また,岡山県のタンチョウヅルともつがい形成に成功し,同県に移動した実績をもつ。市動物園内にタンチョウ増殖センターがある。昭和60年のタンチョウヅル一斉調査で釧路管内に300羽以上が確認され,当公園から自然界に巣立ったタンチョウヅルも相当数にのぼる。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7004919 |