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美笛
【びふえ】


(近代)昭和26年~現在の町名。はじめ千歳町,昭和33年からは千歳市の町名。もとは千歳町大字烏柵舞(うさくまい)村の一部。昭和32年までは字。地名の由来は,アイヌ語のピプイにより,小石原にある川の意とする説や,プイ(エゾノリュウキンカ,ヤチブキ)のある沢の意とする説がある。松浦武四郎「丁巳日誌」に「ビフイ,此川湖中第二の大川也」と見える。昭和8年金脈発見以来の千歳鉱山は,戦後三菱金属の経営となり,同26年には月3,000t処理能力の浮遊選鉱場を建設して経営を再建。鉱石などの輸送路としては,同34年美笛峠を越えて国鉄胆振線(同61年廃線)新大滝駅への道路が開通,同35年支笏湖南岸の林道がモラップへ通じ,同45年この苫小牧~喜茂別間道路が国道276号となる。世帯数・人口は,昭和35年291・1,367,同50年103・287。同52年国設美笛キャンプ場開設。同53年鉱山の職住分離方針から従業員80戸の移転,鉱山小学校と鉱山中学校の廃校,郵便局・市役所支所の撤退などが行われた。鉱脈を掘りつくした千歳鉱山は同60年廃鉱となり,現在は無人。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7007253