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石川
【いしかわ】


旧国名:陸奥

石河とも書いた。大館山東麓,平川中流域に位置する。地名の由来は,平川の川床や川原に集積した多くの川石のため,川石の多い川,すなわち石川と称されたことによるものと思われる。「津軽一統志」によれば,南部氏13代守行が津軽地方を支配下に治めた時,平賀郡石川大仏鼻に城郭を構え,南部左衛門尉を置いたとあり,天文年間の津軽郡中名字に見える「大仏鼻」は当地内の字大仏付近を指すと考えられる。また,貞応2年12月6日の僧栄秀寄進状に見える「津軽平賀郡乳井郷内福王寺并極楽寺敷地事四至 限東大仏岡横大道」の「大仏岡」は,「大仏鼻」に先立つ地名とも思われる(新渡戸文書/岩手県中世文書上)。地内には縄文時代の遺跡として寺山館遺跡,縄文時代と歴史時代の遺跡として新館遺跡・西館遺跡・野崎館遺跡があるほか,歴史時代の遺跡として深沢遺跡がある。中世城館としては石川城跡があり,同城跡付近には大仏院がある。
石河(中世)】 南北朝期から見える地名。
石川村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
石川村(近代)】 明治22年~大正12年の南津軽郡の自治体名。
石川町(近代)】 大正12年~昭和32年の南津軽郡の自治体名。
石川(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7009922