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稲荷神社
【いなりじんじゃ】


黒石市甲大工町にある神社。旧郷社。祭神は倉稲魂命。社伝によれば,文安3年秋覚という者が産土神として黒石稲荷を祀ったのが始まりで,黒石村の西端(現元町)にあったという。その後慶長年間の猪熊事件で津軽に流されていた花山院忠長(左大臣花山院定煕の次男)が,黒石村南端の蝦夷館に移し,正一位稲荷大明神と称した。天和4年の境松村絵図によると,蝦夷館の下方に稲荷神が見え(浅瀬石川郷土志),これが当社のことと考えられる。明暦2年の分知以後は黒石津軽家の祈願所となり,元禄4年現在地へ移転したという。宝永4年公費で拝殿を造営し,享保11年には黒石鎮守正一位稲荷大明神の号が許されたと伝える。明治6年郷社に列格。例祭は8月10日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010002