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稲荷神社
【いなりじんじゃ】


十和田市藤島にある神社。旧村社。祭神は倉稲魂命。元禄3年勧請と伝える(国誌)。古くは米田村(現十和田市)に移転した東昌寺の毘沙門天・不動明王を祀っており,不動堂とも称した。延享3年霞小村割渡指置覚(多門院文書)によれば,米田村月学坊の霞場として藤島・小屋山(小山)・万内・大不動・小林・笊畑・長した・おその沢・川尻・平中・森の越・こけ畑12か村があった。当時藤島は米田村の枝村とみられていたから,この修験者が不動堂の別当であったのであろう。その後藤島・小山は伝法寺村自正坊の,他は滝沢村永寿院の霞場に変わっている。いずれも修験の天台系本山派に属した。明治6年祭神を倉稲魂命として稲荷神社となったが,現在も神体は毘沙門天と不動明王である。例祭は9月2日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010005