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稲荷神社
【いなりじんじゃ】


弘前市和徳にある神社。旧郷社。祭神は宇賀御魂命・猿田彦大神・大宮能売神。創祀は未詳だが,「弘藩明治一統誌」では坂上田村麻呂の再建とする。のち稲荷山徳恩寺と称する寺となったがこれも衰退し,中世のこの地域の領主小山内氏が再興。元亀2年に同氏の子孫和徳讃岐が,大浦(津軽)為信に討たれ,その首を当社の下に埋めたともいわれる。一説には慶長年間に為信が再興したという。元和3年には2代藩主津軽信枚が社殿を再建し,社領15石を給した。4代藩主津軽信政は,明暦3年の江戸大火の時稲荷神に救われ,その後当社を篤く崇敬したとも伝えられている。明治18年郷社に列した。境内は,中世小山内氏の居城跡に比定されており,また天授5年の南朝年号を有する板碑がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010007