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善知鳥
【うとう】


旧国名:陸奥

烏頭・烏問・嗚呼・善智鳥・鴆などとも書いた。堤川河口部左岸の海岸平野に位置する。北側は青森湾に面し,南方には青森平野が広がる。古くは,現在の善知鳥神社のまわりが安潟沼(のちの善知鳥沼)で,青森湾ともつながっていた。海岸部は防波堤のような砂州が細長くのびており,ここを有問浜と称した。地名は,一説に出崎・出鼻を意味するアイヌ語の「ウトウ」によるとされ,当地ではこの砂州に千鳥に似た鳥がおり,この鳥もウトウと称した。このウトウに関する伝説が多く,外ケ浜に配流された善知鳥中納言安方にちなむものが有名である(青森市沿革史・東津軽郡誌・青森市誌など)。
嗚呼(中世)】 戦国期に見える地名。
善知鳥村(近世)】 江戸初期の村名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010090