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大石神社
【おおいしじんじゃ】


弘前市大森にある神社。旧村社。祭神は高皇産霊神,神皇産霊神。岩木山の北東側中腹にある。慶長年間,津軽為信が十一面観音を勧請したことに始まると伝える。御神体は巌鬼山神社(十腰内)に安置されていたという。「津軽一統志」の大石大明神の条には,本地十一面観音,別当は岩木山百沢寺で,正徳5年に再興されたとある。「弘藩明治一統志」には,正徳5年,京都の吉田家より明神号が許され,大石大明神となり,5代藩主津軽信寿が社殿を再建したとある。明治2年,大石神社と改称した。明治6年に鬼神社へ合祭されたが,同8年に復社した。拝殿の裏には3m程の大岩がある。この神社は付近の人から雨乞い,子授け,安産,相撲の神として信仰されている。特に子授け,安産の祈願とお礼のため,多数の木馬が奉納されており,現在でも祭日には近隣から人々が参詣に来る。菅江真澄の「外浜奇勝」にも,付近の女性が大石明神の大杉に紙を結びつけて子育ての祈願をしていると見える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010165