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釜臥山
【かまぶせやま】


むつ市西部にある山。標高878.6m。昭和43年7月下北半島国定公園内に指定。下北半島中央部の恐山火山の南方に位置し,半島第一の高峰。恐山カルデラ形成後にできた寄生火山と考えられる。輝石安山岩からなる。山頂は溶岩円頂丘のトロイデ型。屏風山・北国山・大尽山・小尽山などといわゆる蓮華八葉を構成する。山頂まで自動車道が開通し,むつ市国立大湊病院付近から登山,10kmで山頂に至る。降り口は山頂から約8kmで,むつ市からの恐山参道の湯坂上に通じる。海岸からわずか3kmの地点の山頂部は一段と高峻となり,釜を伏せた形態からこの名が付いたと考えられる。ブナ・ヒノキアスナロ(ヒバ)の原生林が発達し,ミネザクラ・コメツツジ・アカミノイヌツゲのほか,コケモモ・エゾシオガマなどの高山性植物が生育する。山頂部には田名部神社の奥の院,仁寿4年奉斎といわれる宇曽利山神社を祀る。またレーダー基地も建設され,北方の要害となっている。山頂の眺望は開け,下北半島一帯から陸奥湾・津軽半島などが一望できる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010504