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国吉
【くによし】


旧国名:陸奥

望石(くにいし)とも称した。岩木川上流と大秋川の合流点の東側に位置する。地内には,縄文時代と歴史時代の遺跡として平見岱遺跡がある。中世の城館としては,国吉館(山伏館)跡・高野館跡・坂本館跡・古屋敷館跡があり,いずれも縄文時代の遺跡ともなっている。国吉館跡は関惣右衛門の居住したところという。また,地内には中世の板碑が12基まとめられて国吉板碑群と称せられており,正和5年・文保元年・元応3年・嘉暦4年の紀年銘を持つものがあるほか,建立者に「頓阿」と阿称号を持つものがあり,時宗の影響がうかがえる。永享4年6月27日の源家行寄進状写(旧蹟遺聞/岩手県中世文書下)に見える目谷川村は,地内の字目屋川付近に比定される。
望石(中世)】 戦国期に見える地名。
国吉村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
国吉(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010753