100辞書・辞典一括検索

JLogos

9

三戸大神宮
【さんのだいじんぐう】


三戸郡三戸町同心町にある神社。旧郷社。祭神は天照皇大御神。古くは神明宮などと称した。八日町の中央南側に白木の大鳥居が立ち,ここからが参道で,社殿へは100段の石段が続く。社殿は北面して建てられている。文禄元年伊勢神宮から勧請したとも,万治元年の創祀とも伝えるが,火災で古記録を焼失したため明確ではない。「雑書」承応2年4月15日条に「三戸伊勢堂」,同じく21日条に「三戸伊勢大神宮御湯立」と見えるから,万治元年以前にすでに存在していることは明らかである。かつては梅内村の箸木山にあったが,元禄年間に現在地に移転したという。別当は修験の東学坊。文政9年盛岡藩主南部利済から神輿と家紋付の幕が寄進された(現在)。そのためこれ以前の宝暦11年に氏子たちから寄進された神輿は同心町の熊野神社へ譲られた。明治5年郷社に列し,同11年現社名に改称した。祭礼は9月11~13日。寛政年間には9月14~16日(邦内郷村志),文政年間には9月16~17日に行われ,人夫8~10人を要する屋台10台をはじめ,各村々から駒踊・獅子舞・神楽など1番から40番まで続き,宿老・検断・肝入などの町役80人が両側に列を正し,上下・一文字笠姿で神輿に従った(大神宮祭礼行列の事,三戸町立歴史民俗資料館蔵)。昭和55年からは同心町と川守田の熊野神社と合同で行われるようになり,三戸三社大祭と呼ばれる。当地を代表する祭礼である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7011103