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白八幡宮
【しろはちまんぐう】


西津軽郡鰺ケ沢(あじがさわ)町本町にある神社。旧郷社。祭神は誉田別尊。鰺ケ沢八幡宮とも呼ばれた。鰺ケ沢湾を一望できる高台に所在する。社伝によれば大同2年坂上田村麻呂の創祀で,康元元年鎌倉幕府執権北条時頼が廻国の途中再建したという。慶長8年に藩祖津軽為信が再建,鰺ケ沢の総鎮守とした(津軽一統志)。寛永7年2代藩主津軽信枚が太刀を寄進(現存),寛文6年には4代藩主津軽信政が再建するなど(国日記同年11月22日条),歴代藩主の崇敬を受けた。寛文9年には廻船のために,藩費で境内に常夜灯が建設されたが,のち弁天崎に移され,明治30年頃撤去されたといわれる。元禄9年を初めとして数度火災にあい,現在の本殿は文政13年の再建。弘前八幡宮(弘前市八幡町)浪岡八幡宮(現南津軽郡浪岡町)とともに津軽八幡宮の1つに数えられた。奉納物には,地元ばかりでなく鰺ケ沢港に出入りする商人が航海の安全を祈願したものも多い。文化13年奉納の玉垣には大阪・敦賀・若狭・加賀・紀伊・能登の国名を屋号とした商人の名が記される。船絵馬を始めとする多くの絵馬も奉納されている。祭礼は8月15日で,延宝5年から隔年に神輿渡御が行われたが,現在は4年に1度行われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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