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神明宮
【しんめいぐう】


上北郡下田町館越にある神社。旧村社。祭神は大日孁貴尊・倉稲魂命。寛永9年下田将監直徳の勧請と伝える。下田氏は南部氏22代政康の子長義(信義)を祖とし,下田館を居館として当地を支配していた。下田館跡は付近の下田小学校敷地に比定されており,館の守護神として勧請されたと考えられる。宝暦年間頃の御領分社堂には「神明宮」と記され,修験の大学坊が別当を務めていた。寛延2年の棟札が現存し,「伊勢太神宮」と記されている。下田家家臣のうち最高禄者の成田武右衛門が奉行となり,下田家の武運長久と村内の民家安全を祈って造営されている。天保12年の小高帳には2石7斗余の社領が見え,霞場からの収入のほかに,社領が与えられていた。この頃には下田村一円を霞場として修験大法院が別当を務めていたらしい。明治維新後産土神の稲荷神社に合祀されたが,大日孁貴尊が主神となり,稲荷大神は相殿神となった。稲荷神社は天保6年に再建され,これが現在の社殿である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7011417