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糠部神社
【ぬかべじんじゃ】


三戸郡三戸町梅内にある神社。旧県社。祭神は盛岡藩祖南部三郎光行公。倉稲魂命を合祀する。現在城山公園となっている三戸城(南部氏の拠点)跡の中央,旧二の丸の地に所在する。創祀は明治11年。明治9年2月神祭を上願し同10年許可となり,同11年12月社殿が落成,同月鎮座大祭を行った。明治12年県社に列格。この神祭の主唱者は当町居住の旧藩士佐藤連之助で,二戸(岩手県)・三戸・上北・下北4郡の旧藩士に呼びかけ,多くの賛同を得て創建に及んだ。明治24年11月火災で社殿・宝物をことごとく焼失し,同27年9月,再建落成したのが現社殿である。宮司は代々旧盛岡藩の流れをくむ者が就任していた。当初の頃は流鏑馬の行事もあったが,次第に廃れ,後に相撲・剣道の奉納と変わり,大正期は城山グラウンドで自転車競争が行われ,見物も多く大いに人気を博した。現在の5月1日の春祭は桜まつりの期間中で,境内は花見の人で埋めつくされる。例祭は8月21日。拝殿脇のスギの神木は樹齢770年の巨木(町文化財)。なお明治14年合祀した稲荷神社は,寛永10年藩主南部重直の創祀と伝える(国誌)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7012285