八幡宮
【はちまんぐう】

北津軽郡金木(かなぎ)町金木にある神社。旧郷社。祭神は誉田別尊。ほかに天照大神・素盞嗚命・軻遇突智命・倉稲魂命を合祀する。「安政２年神社書上帳」（最勝院蔵）によると，創祀年代は未詳で，大永年間に北畠家が再建したという。さらに天正年間には弘前藩祖津軽為信が怨敵退散の祈祷を命じ，４代藩主信政，５代藩主信寿からも新田開発の成就祈願をされている。また明和・安永年間には金木組の守護のための御田祭扇子１本などが７代藩主信寧から奉納されたという。安永３年には金木組24か村の鎮守社に指定された（金木郷土史）。喜良市今平次郎家の御田扇御通行先触之写（同前）によると，御田祭扇は毎年６～７月にかけて金木・金木新田・飯詰組のうち28か村を通行し，五穀豊穣などの祈祷をしている。明治６年神明宮・簸川神社・愛宕宮・稲荷宮を合祀し，郷社に列格。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7012401