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花松神社
【はなまつじんじゃ】


上北郡天間林村花松にある神社。旧郷社。祭神は保食神。同時に馬頭観世音も祀る。慶長2年の創祀と伝えるが,詳細は未詳。宝暦年間頃の御領分社堂に「小川目花松村 観音堂 二間三間 本山派別当三光」と見え,この観音堂が当社の前身と考えられる。寛政年間の「邦内郷村志」によると,観音別当秀光院が3石5斗の給分に預かっている。この観音堂は馬頭観音堂で,「国誌」に「絵馬舎,四尺四方」と見えるように古くから馬頭観音信仰が強く,祭礼には近郷近在の百姓が着飾った馬をひいて参詣し,絵馬を奉納する風習があった。絵馬堂に近世後期以降の小絵馬が掲げられているが,七戸見町観音堂の南部小絵馬とは異なる形式のものである。明治期の「国誌」には花松神社とあり,明治維新で現社名に改称したものと考えられる。現在も馬護神として尊崇されており,4月19日の例祭には多くの人でにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7012436