100辞書・辞典一括検索

JLogos

6

広田神社
【ひろたじんじゃ】


青森市長島2丁目にある神社。祭神は天照皇大神荒魂。市の中心部,官公署街に面して,国道沿いにある。長徳年間,陸奥守藤原実方が蝦夷鎮撫のため貝森村(青森市青柳)に創祀した夷社が始まりという。夷社は海産・農産の神として奇瑞多く,青森開港に伴う青森町の建設にあたり,寛永2年開港奉行盛山弥七郎が産土神として毘沙門堂(現香取神社,青森市長島2丁目)の社頭に移した。この移転については,青森総鎮守の毘沙門堂の建立が寛永18年である点から,寛永2年では早すぎ,承応3年とする説がある。いずれにしても,元禄年間以前の古絵図には毘沙門堂の前に夷社が記されている(以上,青森市史)。明和3年大地震で拝殿・神楽殿を大破し,柳町神明宮(現浜町神明宮,青森市本町2丁目に移転)付近に移り,天保2年にも柳町杉畑(現青森市役所敷地西南といわれる)に移転している。「安政2年神社書上帳」には広田宮と記され,宝暦9年・文化2年・天保2年の棟礼がある。また末社として春日宮・住吉宮・弁天宮・稲荷宮があった(最勝院蔵)。明治維新の神仏分離で現社名に改称,明治34年現在地に移転した。例祭は6月20日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7012686