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箭根森八幡宮
【やのねもりはちまんぐう】


下北郡佐井村佐井にある神社。旧郷社。祭神は誉田別命。社命の由来は,社内付近から矢の根石を出土することによるとされ,源頼義が下北に住む悪鬼を神矢によって射殺した時,矢の根石のたくさんある八幡宮のあたりから矢を放ったとする伝承がある。箭根八幡宮,矢根森八幡宮とも称する。康正5年頼義の勧請とされるが不明。延宝2年4代藩主南部重信の勧請と伝えられる。「邦内郷村志」に別当大昌院,「重信公延宝年中什物御造営」とある。「国誌」には別当自性院の名もみえる。什物に頼義の寄進とされる陣太刀,松前藩主奉納の村正の太刀,黒曜石の石鎗,曲玉4個,竜灯石1個,雷斧石大小5個等がある。藩主の世代替には領内を巡行したが,佐井村においては八幡宮に社参しており,藩主に対して毎回数個の矢の根石を献上したといわれる。大祭は9月14日・15日であり,神輿の渡御がある。元禄9年に始まったとされ,その様式・山車・調度品,さらには特殊な囃子方などから,北陸を経て入ってきた京都流のものである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7013257