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陸羽街道
【りくうかいどう】


東京から青森に至る街道名。国道4号の前身。主として明治期以降に使用され,現在は国道4号の別称として用いられる。明治6年8月2日の第57号布達「河港道路修築規則」に「東海中山陸羽道ノ如キ全国ノ大経脈ヲ通スル者ヲ一等道路トス」とあり,全国の河川・港湾・道路の等級を定める規準の例として,一等道路に東海道・中山道とともに陸羽道があげられている。同年12月20日の府県達第413号「道路里程調査」には陸羽街道とある。明治9年には,国道・県道・里道の別が定められ,それぞれ1等から3等に分類され,陸羽街道は国道1号とされた。「県史」によれば,明治9年の天皇行幸に際し,馬羽松(まはまつ)村(岩手県一戸村)から青森に至る1等国道の改修に用いるため国から2万7,600余円の補助を得たとある。当時の道路状況として「県下一等道路橋梁修築費御下渡儀再願」に「陸奥国二戸郡馬羽松村ヨリ津軽郡青森市街迄行程三拾九里余国道ノ一等ニ候共降雨ノ節は泥寧ニシテ通行モ差支候程に有之加些右通路ニ架スル橋梁幅狭ク多太木ニテ朽府致シ居通行人馬難治不尠候ニ付当七月御巡幸被仰出候ニ付テハ御通行御差支ニモ可成ト云々」と記されている(県史)。明治18年1月6日の太政官布達第1号により道路の等級が廃止され,同年2月24日の国道表の告示によって東京―青森―函館間は国道6号と定められた。大正9年4月1日の道路法の施行により,東京―青森―札幌間は国道4号となった。さらに昭和27年,新たに施行された道路法では,国道を1級と2級に分け,東京~青森間は1級国道4号に指定された。昭和40年には道路法の一部改正が行われ,国道の等級が廃止されて,一般国道4号となり現在に至っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7013376