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石手堰神社
【いわでいじんじゃ】


平安期に見える神社名。式内社胆沢(いさわ)郡七座の1つ。「三代実録」貞観4年6月15日条には,「陸奥鎮守府正六位上石手堰神」が,山城国正六位上天穂日命神とともに官社に与ったとある。すなわち石手堰神は,鎮守府胆沢城鎮守の城輪(きのわ)神(城内神)だったのである。その位置は,水沢市黒石町字小島黒石明神祠の地に比定されている。北上川の河西・河東を結ぶ水門(みなと)の河伯と考えられ,古代日上湊(ひかみのみなと)とされていたのにかかわる日高見水門神と理解することができる。黒石明神には天明6年,菅江真澄が訪れ,「今はささやかなる祠の神にしませば,人みな,そことえ知り奉らぬはかしこき事かな」と記している(はしわの若葉)。同社の例祭4月19日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7013675