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熊野神社
【くまのじんじゃ】


和賀郡東和町北成島にある神社。正式には三熊野神社と称す。祭神は伊邪那美命(いざなみのみこと)・事解男命(ことさかのおのみこと)・速玉男命(はやたまおのみこと)。社伝では延暦21年坂上田村麻呂が征夷の際,戦勝を祈願して紀伊国熊野より勧請したという。また,前九年の役には源義家が戦勝祈願したとも伝える(ふるさとのお社)。享保11年の「和賀稗貫郷村志」には「熊野権現宮,阿弥陀堂の南,当山の鎮守なり」とある。境内に国重要文化財の兜跋毘沙門天(とばつびしやもんてん)(平安期)を祀る毘沙門堂があり,古くは熊野山成島寺を別当寺とし,その鎮守社がこの熊野権現宮であった。明治初年の神仏分離で成島寺は廃され,熊野神社と成島毘沙門堂になった。例祭は9月19日で,猿ケ石川を挟む成島・南成島集落の2歳児による豊凶占いの「泣き相撲」が行われる。熊野神社本殿(木造・平入り・切妻造り・三間社・建築年代不詳)は県文化財。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7014423