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沢内街道
【さわうちかいどう】


盛岡から沢内を経て秋田領に向かう道路。すでに「正法年譜住山記」天文8年条に「此年沢内ノ道同菩提坂ノ路造直ス也」とあり,中世より見える街道。寛文9年までは秋田街道の雫石(しずくいし)から長橋峠を越えて貝沢に入っているが,その後,山伏峠を越える道が開かれた。盛岡から本宮―太田―繋温泉を通る道もあった。雫石から貝沢まで,旧道は5里で,おおむね平坦な道筋であったが,新道は6里11町と長い上,四十八渡といわれる渡河点があって通行が困難であった。このため物資の輸送は,もっぱら牛が利用されていた。新町に代官所が置かれ,沢内通7か村を支配。沢内甚句には「大志田しだの中,貝沢野中,まして大木原岳の下」とある。なお岩崎街道の西から湯田を通って沢内に至る道も沢内街道と呼ばれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7014742