鎮岡神社
【しずおかじんじゃ】

平安期に見える神社。式内社江刺郡一座。古く江刺市岩谷堂に「陣岡(じんがおか)」を称するところがあり，これに擬定する説があったが，鎮岡を音で「ちんがおか」とよんだ可能性は全くないから，鎮岡＝陣岡説は無理である。「鎮岡」は一本「偵岡」に作る。だとすると，これは「うかみおか」すなわち物見岡になり，徳丹城～胆沢城を中継する候望施設（烽(とぶひ)）のあった岡の義で，そこの山霊神ということになる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7014795