100辞書・辞典一括検索

JLogos

13

志和稲荷神社
【しわいなりじんじゃ】


紫波(しわ)郡紫波町升沢字前平にある神社。旧県社。神社本庁別表神社。祭神は宇迦之御魂命・猿田彦命・大宮能売命。創建は,社伝では天喜5年源頼時が安倍氏を攻めた際,現在の紫波町陣ケ岡に滞陣中,戦勝祈願のため京都の伏見稲荷の分霊を勧請したのが始まりといい,その後,藤原氏の一族樋爪俊衡らが再建,正平年間斯波家長が社殿を新築したという(神社名鑑・紫波郡の神社史)。斯波郡主斯波氏の崇敬を受け,戦国末期の天正16年5月28日の棟札には「大旦那志和孫三郎詮直」の名前が見える。次いで南部氏累代の崇敬も篤く,特に南部氏は祈願所として,藩主の直拝や代参が数多く行われ,また盛岡から当社まで約20kmの志和稲荷街道が開かれた。明治初年村社,大正7年県社に列せられた。例祭は旧暦9月9日。春の三午祭(旧暦2月初午・中午・末午)および秋の三九日祭(旧暦9月初九日・中九日・末九日)には県内の農漁民の参拝者でにぎわう。また午年の初午(旧暦2月)に白馬参進の神事が行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7014963