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蒼前神社
【そうぜんじんじゃ】


岩手郡滝沢村鵜飼にある神社。近年まで駒形神社と称していたが,一般には「お蒼様」と親しまれており,昭和54年改称した。旧村社。祭神は駒形の神。創建年代は未詳だが,社伝では慶長2年鳥谷源右衛門なる者が三戸よりひいて来た馬が息を引きとり,上空から駒形神の託宣を聞いて勧請したのが始まりという(岩手郡誌)。また一説では和賀郡沢内村の新田力助のもとから逃げ出した馬が鬼古里の山で息を止め,これを悼んだ村人が蒼前の小祠を建立したのに因むともいう(滝沢村誌)。また別に寛保年間オランダから渡来したハルシャの種馬を埋葬し,その墓銘に「奉新造馬頭観世尊 異国春沙追善」と書き,蒼前塚と称したのに始まるという(神社名鑑)。明治3年村社に列せられ,駒形神社と改称。明治43年火災で焼失したが,大正元年鬼越坂から現在地に移転,再建した。例祭は旧暦5月5日の端午の節句であったが,昭和33年より6月15日に定め,盛岡市の八幡宮まで繰り出すチャグチャグ馬コで全国的に知られる。チャグチャグ馬コは馬に美しい装束を着せ,馬の無病息災を祈る蒼前まいりの行事。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015114