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丹内山神社
【たんないさんじんじゃ】


和賀郡東和町谷内にある神社。谷内権現ともいう。旧郷社。祭神は多邇知比古神(たにちひこのかみ),他88座。上古,地方開拓の祖神を祀り,のちに天神地祇を配祀したという(神社名鑑)。創建年代は不明だが,社伝では坂上田村麻呂の東征の際に社殿を改築,承和年中釈日弘が堂を作り不動明王像を安置して丹内山権現と称したという(同上)。「和賀稗貫郷村誌」には権現堂に応永22年など5枚の再興棟札があったとし,承和の釈日弘の建立や安俵城主小原氏が大旦那として崇敬し,再興修復に尽くしたことを記す。現存する棟札は永正5年と元亀2年の2枚。別当寺は大聖寺・不動寺で,明治初年の神仏分離で丹内山神社と改称し,現在に至る。例祭は旧暦8月1~2日。神事芸能に社風(みやぶり)神楽(丹内神楽)と雅楽があり,ともに町無形文化財。神社に接する小高い丘に経塚(県史跡)があり,出土品(県有形文化財考古資料)に影青四耳壺・湖州鏡・北宋銭などがある。観音堂は和賀・稗貫・紫波三十三観音20番札所。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015302