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遠野街道
【とおのかいどう】


盛岡と遠野を結ぶ道路。現在の国道396号とほぼ同じコース。「南部領内行程」は,盛岡から乙部まで2里34町6間,乙部から大迫まで4里29町28間,大迫から達曽部まで2里22町50間,達曽部から横田(遠野)まで4里29町13間と記している。大迫宿には,下町・中町・上町などの町があり,「路程記」に「大迫は小場なれども家並打そろい,上町中町川原町下町と其名別にてよき町並也」とある。遠野は閉伊海岸と内陸を結ぶ交通の要地にあり,各地から物資が集まり,そのにぎわいぶりは盛岡に次ぐといわれた。海岸からの運搬物が海産物であることは当然であるが,幕末には釜石方面からの鉄が重要物資となる。大迫町に銭座が設けられてからは,盛岡城下に銭が運ばれ,文字通り鉄の道となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015435