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遠野郷八幡宮
【とおのごうはちまんぐう】


遠野市松崎にある神社。旧郷社。祭神は誉田別命(ほんだわけのみこと)・大国主命・事代主命(ことしろぬしのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)・御年神。誉田別命を祀る八幡神社を称していたが,昭和25年遠野郷八幡宮と改称し,翌26年神社本庁の承認を得て,出雲大社の分霊を勧請し合祀した。社伝では創建は建保8年で,遠野郷を開いた阿曽沼広綱の子親綱が横田城東方の宮代山に勧請したのが始まりで,慶長5年の阿曽沼氏滅亡に伴い荒廃したが,寛文3年八戸から遠野に移封された南部直栄が現在地の鷲岡山に新社を建てて遷宮したという(ふるさとのお社)。また一説では建武年間の創建で,寛文元年の再建という(遠野市史)。南部直栄は城下を高揚させるため,南部家の氏神,八戸の櫛引八幡宮の分霊を勧請し,神事も同神社と同様に復活させた。現在も9月14・15日の遠野祭り(八幡宮祭典)に奉納される南部流鏑馬や南部ばやしはこの時以来の伝統という。例祭は9月15日・5月5日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015436