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止止井神社
【とといのじんじゃ】


胆沢(いさわ)郡前沢町古城にある神社。式内社胆沢郡七座の1つ。祭神は天湯河桁命,ほか5柱。創建年代・沿革は未詳だが,伝承では仁和元年創建ともいう。止止井の井はおそらく堰で,石手堰(いわでい)神が河東水門神であったのと同じような水門神,あるいは日上湊(ひかみのみなと)の西の水門神であったかとも考えられる。もしそうであれば,あるいは,これは石手堰神と兄弟神で,さらに想像すれば,石手堰神の分神のようなものであったかもしれない。止止井もとどめ堰で,港の溜り水をせき止めていた場所とも思われる。もと胆沢郡都鳥(とどり)村(現胆沢町)に鎮座しており,安永2年の調査では石の祠があったが,同5年の「都鳥村風土記御用書出」には「止々井神社跡」となっている(胆沢町史)。文政13年時の胆沢郡大肝入菅原忠作によって現在地に遷されたという(前沢町史)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015466