100辞書・辞典一括検索

JLogos

7

鳥谷崎神社
【とやがさきじんじゃ】


花巻市城内にある神社。旧村社。祭神は天照皇太神・豊受姫命(とようけひめのみこと)・品陀和気命(ほんだわけのみこと)・須佐男命・大国主命・豊玉姫命。社地は花巻城本丸にあり,創建年代は未詳だが,社伝では前九年の役に源頼義が戦勝を祈って八幡神を吹張町に勧請したのが始まりで,天文2年稗貫氏が鳥谷ケ崎城内の稲荷神社に八幡神社・鳥谷崎神社を合祀し,鳥谷崎座三柱神社に改称したという(花巻市史)。次いで慶長年間花巻城代北松斎が和賀忠親の挙兵に際して祈願して破り,慶長7年社殿を新たに造営した。明治18年鳥谷崎神社と改称し,大正3年現在地に移転した。例祭は9月17~19日であったが,昭和40年から9月5~7日となり,慶長年間に始まった里川口の観音祭礼と一緒になって,松斎の遺徳をしのぶ花巻祭りが繰り広げられる。各町内からは10数台の豪華な山車が出て京都の祇園ばやしを取り入れた花巻ばやしが奏される。宝物は多く,藍革威胴丸は県文化財。市文化財の円城寺門は,もと和賀氏の二子城(北上市)にあったもので,慶長19年花巻城の搦手(からめて)円城寺坂に移転,現存する唯一の花巻城遺構である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015482